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カックロの解き方

カックロは、「カックロとは?」で説明したようなルールを用いて進めていくパズルですが、ただそのルールを教えられただけではなかなか解けません。そのルールを適用して、入る数字を決められる場面を知っている必要があります。

たとえば簡単なところでは、横からのヒントが3で2マス、縦からのヒントが4で2マスの場合、横から入る可能性は1,2に絞られ、縦からさらに1,3に絞られますから、そのアンドをとって、そのマスは1に確定します。すると当然、その横の隣のマスは2、縦の隣のマスは3に確定します

ところでこのような可能性の絞り方をするためにはヒントの数字とマスの数を見て、入る可能性のある数字を絞り込んでいかなくてはいけませんが、どのようなときに絞れるのでしょうか。それは、「マスの数に対してヒントの数字が大きいときと小さいとき」です。ですから、そういうマスを積極的に探していくことで、解き進めていくのです。

では具体的に考えてみますと、たとえばヒントの数字が8だった場合、マスの数にかかわらず(といっても2か3しかありえませんが)、9は使えません。また、ヒントの数字が11以上でマスの数が2だった場合、1は使えません。もっと大きな数で行くと、ヒントの数字が33でマスの数が4だと、1,2は使えません(考えてみてください)。

このようにして、マスの数に対してヒントの数字が最大、最小(またはその一歩手前)まで行くと、マスに入る数字の組は一意に決まることになります。
その組み合わせの表です。

さて、今までは一つのマスに対してのみで、二つ(以上)のマスの相関に関しては考えていませんでしたが、当然、二つのマスの間で、片方のマスにはいる数字が限られれば、もう片方もそれに伴って限られてきます。

たとえば、横のヒントの数字が10で、マスの数が2、そして 片方のマスには縦からのヒントで3か4しか入らないことがわかっていれば、もう片方のマスには6か7しか入らないことがわかります。

このほかにもいろいろと入りうる数を減らしていくルールはあるでしょうが 、これくらいあれば、あとはこの後に説明するバックトラックでだいたい解けてしまいます。

さて、以上のルールを繰り返し適用していっても、それだけで解けるとは限りません。むしろ、それだけで解けるほうが珍しいともいえます。それでは、解けなかったときにはどうするのでしょう。そこで登場するのがバックトラックです。こういうと大層に聞こえますが、要は仮定です。行き詰まったときに「ここがこうだったらうまく行くかな?」と考えるのは当然のことでしょう。それをそれっぽく聞こえるように英語に直したのがバックトラックです。

しかし、ここで注意しなければいけないのは、「うまく行く」ことを目指してはいけない、ということです。このパズルの場合、ルールを繰り返し適用して行って行き詰まるのはだいたい盤面の半分以上がまだ白い状態なので、うまく行くことを目指して仮定していったのでは先がぜんぜん見えないのです。ですから、「矛盾を導く」ことを目標として仮定を立てます。まずなるべく可能性の少ないマスに目星をつけたら、その可能性のうち、いかにもなさそうなほうの数字を選んで仮定します。そして、めでたくその数字では矛盾が出ることがわかったら、その可能性を排除できるわけです。

以上のように、カックロもほかの多くの数字系のパズルと同じように、ルールの適用を繰り返して、行き詰まったらバックトラックという方法で解けるのですが、その難しさはトップクラスだと思います。私がはじめてこのパズルと出会ったときは、あまりの難しさに投げ出してしまい、この課題でこれを取り上げることを決めるまでは、まったく手をつけなくなってしまったほどです。

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