TeX
TeXとは
TeX
(日本では「てふ」と発音するする人が多い)
は、UNIX上で文書を綺麗に印刷するときに最もよく用いられるものである。
D. E. Knuthという計算機科学で有名な先生が、自分の本を出版するときの
組版の品質の悪さに憤慨して、一流の活字工の技術を後世に残したい一心で
TeXを作成した。フリーソフトウェアである。
理系の大学生ならTeXは教養として知っておくべきと思う。
数式の多い文書が書きやすく、数学、物理の世界ではTeXのシェアはほぼ100%に近い。
TeXは、MS WORDなどと違い、ソースとなる文書をテキストファイルで作成し、
文字装飾等の情報を文章中に埋め込む形をとる。
例えば、
ここは{\small 小さな文字}、あそこは{\large 大きな文字}
のように書くと、「小さな文字」の部分が小さく、「大きな文字」の
部分が大きくなる。
数式を大変美しく書くことが出来る。
一種のプログラム言語になっていて、コマンドを定義して
自分自身を拡張することも出来る。
コマンドを自分で定義できることを利用して、L. Lamportという人が、
文書の構造を表現することが出来るようにTeXを拡張したものが、
LaTeX(日本では「らてふ」と発音する人が多い)である。
生のTeXで文書を書くことは少なく、普通LaTeXを用いる。
また、(La)TeXには長い歴史があり、
日本語化したpTeX/pLaTeX、
多国語化したupTeX/upLaTeX、luaと呼ばれるスクリプト言語を組み込んだ
LuaTeX/LuaLaTeXなど、多くの拡張が作られている。
ここでは、一番古いpLaTeXと、最新かつ今後主流になると見られている
LuaLaTeX に基づいて説明する。
TeXを使う
TeXの使い方はTeXで書いた方が書きやすいので、TeXで書いてある。
レポートのサンプル
TeXでのC言語ソースコードの書き方
ここを見て下さい。
TeXのインストール
1. Windows Native
TeXインストーラ3
を使うのが以前は定番だったが、終了した模様。そのページにあるように、
TeX Live/Windows - TeX Wiki
を使うのがいいようだ。
2. Windowsでの疑似unix環境
3. PC-UNIX
Ubuntu系を入れた場合、
sudo apt install texlive-full
でインストールは終わる。
コンパイルの方法は、
- pLaTeXを使う場合。
platex hoge.tex でコンパイルしてhoge.dvi作成、
dvipdfmx hoge.dvi でhoge.pdf作成、の2段階になる。
- luaLaTeXを使う場合。
lualatex hoge.texでhoge.pdfが作成される。dviは経由しない。
pdfを見るのはubuntuではevince、WSLでは
windows側に任せるのがよい。
4. Mac OS
MacTeX
というのを入れるのが一般的。パッケージを直接入れる方法と、
homebrew経由で入れる方法がある模様。
5. クラウド
Cloud LaTeX
を使う方法がある。
Overleaf
というのもある。
参考文献
奥村 晴彦: [改訂第9版] LaTeX2ε美文書作成入門, 技術評論社
TeX